【NIKKEI NET9日】ベトナムの南部商業都市ホーチミンを中心に韓国や台湾など外資系企業で発生していた大規模なストライキは週明けの9日になってほぼ完全に収束したもようだ。政府が外資系企業の法定最低賃金の引き上げの保留措置を撤回し、ファン・バン・カイ首相が2月1日から法定最低賃金を約40%引き上げる決定に署名したとの情報が伝わったことが早期収束につながったとみられている。年末起こったストが飛び火して南部では結構な騒ぎになってたみたいです。でも、そういえばこの話題、ベトナムのメディアで報道されたんでしょうか。ストは隠すべきニュースであっても、最低賃金引上げは政府としては自らの手柄のように大々的に報じたいネタだと思いますので、メディアでどう扱われたのか後で調べてみたいと思います。
決定に伴い、ベトナムに進出している外資系企業の最低賃金はホーチミン市やハノイ市など都市圏の場合、従来の62万6000ベトナムドン(約4600円)から87万ベトナムドン(約6300円)になる。
しかし、騒ぎを抑えるために要求を呑むという短絡的な解決方法は政府の無能さを露呈しています。安いだけが魅力のベトナムの労働力なのに、一気に約4割も値上げされます。日系企業は法定最低賃金ぎりぎりで雇ってるようなけち臭いところはほとんどないようなので、今回の騒ぎは傍観のようですけど、せっかく投資熱が再燃してきたところにこれでは二の足を踏む経営者もいるのではないでしょうか。
ベトナムの労使関係には詳しくないのでよく分からないのですけど、ストが起きたからってそれは雇用主と被雇用者の問題です。今回ストが起きた企業には組合があるところもあるようで、そうであればなおさらです。それなのになんでファンバンカイが出てきちゃうんでしょうか。投資呼び込む気あんのかと問い質したい。
【NNA10日】ベトナムで外資系企業の最低賃金が2月1日より約40%引き上げられることが決まったが、日系企業の多くは冷静に受け止めている。すでに新たな最低基準以上の賃金を支払っている企業が多いためだ。一方、引き上げの決定が南部の連鎖ストライキを受けて突然なされたため、「こうしたことが今後も続けば、投資対象国としてのベトナムのイメージが悪化する」という指摘も出ている。
南部ドンナイ省ビエンホア市のある日系大手製造メーカーは、「最低賃金は79万ドン(50米ドル)に上昇するが、現状でそれ以上の賃金を払っているので問題はない」と語る。ホーチミン市と周辺省で昨年末から連鎖的に発生したストライキは、延べ4万人が参加するベトナム史上最大規模となったが、日系企業での発生情報はなかった。ホーチミン日本商工会(JBAH)の脇郁晴会長は、「日系企業には最低賃金で働かせているようなところは少ないためだ。最低賃金引き上げの影響もほとんどない」と説明する。一方で、「新しい最低賃金をクリアするためには、11%の賃上げをしなければならない。1,000人もの労働者を雇用しているので影響は大きい」(ビエンホア市の大手家電メーカー)という企業もある。
■悪しき先例か
ジェトロ・ハノイセンターの馬場雄一ディレクターは、「引き上げの影響を受けるのは、縫製業や履物製造など未熟練の労働者を大量に雇用している企業で、日系企業への影響は当面は限定的」と語る。しかし、「賃上げの急な決定は、マネジメントの立場からみればやりにくい。こうしたことが繰り返されれば、投資先としてのイメージが悪化する」と懸念を示した。JBAHの脇会長は、「ストライキで賃金引き上げを決めたことは、労働者に『騒げば賃金が上がる』という思い込みを与えた、悪い先例になった恐れがあり再発が心配だ」と指摘する。
9日付ベトナム・インベストメント・レビュー(VIR)が、賃金引き上げに関する政令03/2006/ND―CPの内容として報じたところによると、新たに決まった外資系企業の最低賃金は、◇ハノイ市とホーチミン市の区部、 87万ドン(55米ドル)◇ハノイ市とホーチミン市の郡部、ハイフォン市、クアンニン省ハロン市、ドンナイ省ビエンホア市、バリアブンタウ省ブンタウ市、ビンズオン省トゥーザウモット町、同省トゥアンアン郡、ジアン郡、ベンカット郡、タンウエン郡、79万ドン(50米ドル)◇その他の地域、71万ドン(45米ドル)――だ。
【NNA9日】ベトナム首相府は7日、外資系企業の最低賃金を2月1日から引き上げる決定を発表した。引き上げ幅は38.9~45.7%。最低賃金の引き上げ実施は、「早くても4月以降」とこれまで報道されていたが、南部で発生した大規模な連鎖ストライキの拡大を防ぐため、急きょ決定を行ったとみられる。
7日付ベトナム国営通信(VNA)によると、新たに決まった最低賃金は、◇ハノイ市、ホーチミン市、ドンナイ省、ビンズオン省、87万ドン(55米ドル) ◇ハイフォン市、ハロン市、ダナン市、ニャチャン市、ブンタウ市、カントー市、79万ドン(50米ドル)◇その他の地域、71万ドン(45米ドル)――。グエン・チ・ハン労働・傷病兵・社会福祉相は7日の記者会見で、「旧正月(テト)の連休までに、各外資企業が引き上げ措置について完全に理解できるよう措置をとる」と発言した。
現行の最低賃金は、◇ハノイ市、ホーチミン市の区部、62万6,000ドン(40米ドル)◇ハノイ市、ホーチミン市の郡部、ハイフォン市区部、ビエンホア市など、55万6,000ドン(35米ドル)◇その他の地域、48万7,000ドン(30米ドル)――だ。外資系企業の最低賃金は1999年1月以降据え置かれたままで、労働・傷病兵・社会福祉省によると、この間消費者物価指数(CPI)は25%上昇し、地場企業の労働者の賃金は30~35%上昇していたため、外資系企業の労働者に不公平感が生じていた。
なお、最低賃金の引き上げに対しては、在ホーチミン日本国総領事館ホーチミン日本商工会(JBAH)などから、「今後の外資のベトナム投資に影響する」という懸念が表明されていた。低廉な労働力はベトナム投資の重要な魅力であり、引き上げ決定が外資の投資にどの程度の影響を与えるのか注目される。
■ストは収束か
南部一帯に多くの製造企業が進出しているため、ストライキを大きく報道した台湾の8日付経済日報によると、ビンズオン省の台湾企業2社で7日、ストライキを行っていた労働者100人が公安に逮捕された。現地の台湾企業協会では、「ベトナム政府がストライキの拡大を実力で阻止する姿勢を示したもの」としている。
同省内では7日、ストの余波を恐れて多くの台湾企業が同日の操業を取りやめていたが、首相府による最低賃金引き上げの発表後は、ストライキは収束の方向に向かっているという。
【NNA5日】ホーチミン市リンチュン輸出加工区で大規模なストライキが発生し、輸出加工区の外や、隣接するビンズオン省にも連鎖的に広がっている。3日には、ホーチミン市とビンズオン省だけで計1万2,000人余りが参加する6件のストが発生した。
発端となったのは12月末に発生した履物製造のフリートレンド社(Freetrend)と縫製業のコラン社(Kollan、いずれも香港資本でリンチュン輸出加工区内)での大規模ストだ。とりわけフリートレンド社では1万8,000人近くが参加する過去最大の労使紛争となった。
労働・傷病軍人・社会福祉省による外資系企業の最低賃金の引き上げ提案により、今年1月1日から引き上げが実施されると報道されていたが、実施は早くても4月以降に延期されたことが背景となっている。
3 日にストが発生したのは以下の6社。◇ラテック(Latek、台湾資本の履物製造、リンチュン輸出加工区)◇ダヌ・ビナ(Danu Vina、韓国資本のぬいぐるみ製造、リンチュン輸出加工区)◇クイント・メジャー(Quint Major、英国資本の縫製業、リンチュン第2輸出加工区)◇コラン◇ハイビン(Hai Vinh、地場資本の履物製造、トゥードゥック区)◇チューテックス(Chutex、台湾資本の縫製業、ビンズオン省)──。
■破壊や暴行も
このうちラテック社では、3日朝1,500人近くが賃上げや食事の改善などを要求してストに突入。その直後に、ダヌ・ビナ社で2,000人近くが賃上げを要求してストを開始。ほぼ同時にクイント・メジャー社でも、従業員600人のうち300人がストを始めた。
正午近くになると、コラン社でも5,000人近い労働者が、年末に続いて2回目のストを開始。影響は加工区の外へも広がり、トゥードゥック区内のハイビン社でも1,000人近くが賃上げを要求してストを始めた。さらに、リンチュン輸出加工区に近いビンズオン省ソンタン工業団地のチューテックス社でも 6,000人近い労働者の多くがストに突入した。
ラテック社やチューテックス社ではスト参加者が、会社事務所や守衛事務所に乱入して破壊行為を行い、労働組合委員長を殴ってケガを負わせるなどしたという。
チューテックス社は労働者側に対し月8万ドン(5米ドル)の一時手当を提案するなど、各社とも妥協点を模索しているが、コラン社では労働者がストを続行する姿勢を崩していないという。4日付グオイラオドンが報じた。
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