10日午前1時半ごろチャンフンダオ通りで二輪とトラックの衝突事故があり、バイクを運転していた夫は即死、後部座席の妻も骨折と頭部挫傷で入院しました。夫婦ともイギリス人でカフェからフーミーフンという高級住宅街にある自宅へ向かう途中でのことでした。チャンフンダオ通りは片側2車線の大通りなんですけど、事故現場の交差点は同時刻に信号が作動していなかったようです。今ひとつ現場の詳細が分からないので、もともと信号がなかったのか、夜間の黄色点滅状態だったのか、あるいはいつものように電気が切られていたのかは分かりません。しかし、夜間には大型車の市内乗り入れ規制は解除され、中心部でも交通量がまばらになりますので、概して誰でも速度を上げて運転しがちです。目撃者の話によると、トラックが相当飛ばしていて急ブレーキが間に合わなかったとのことですけど、かなり見通しが効く上に、道路の広さからして逃げ場はいくらでもありそうなチャンフンダオ通りで優先道路側の急ブレーキが間に合わないというのはどうも腑に落ちないところがあります。個人的な推測ですが、イギリス人夫婦も目測を誤った挙句に迫り来るトラックにビビって猫のように道路内で立ち往生してしまったのではないかと思います。確かに前を当てたトラックに過失があるのは間違いありませんけど、ベトナムではどう判断が下されるのかは分かりません。以前死亡事故による民事による賠償金は一人当たり数千ドルと聞いたことがあります。そんなはした金でもまともに支払えるベトナム人は多くありませんので、ベトナム人に乗る車とは争いたくないものだと改めて思います。
この事故の件は一般紙には掲載されなかったようですが、事件事故ばかりが載るゴシップ好きのベトナム人のためにあるような「公安新聞」に掲載されていました。被害者の名前はなくバイクのナンバーと住所以外には個人情報はありませんでしたが、実は新聞報道前に既にその事故を近所から伝え聞きました。そのイギリス人は以前近所に住んでいて、新居に引っ越す準備をしていたころ、私も新しい家を物色していて、その賃貸住宅を訪れたことがありました。死亡者と意識不明者の身元を探るため携帯していた手帳に書かれていた電話番号に連絡したところ、電話に出たのが我が家の目と鼻の先に住む元大家だったわけです。ベトナムではこの手の話はどのメディアも噂話の伝達力には適いません。数時間後には数十世帯あるいは数百世帯が知るところとなるのです。
さらに、このイギリス人には裏話があって、その尾ひれが噂をさらに早く広めた原因かもしれません。妻が一時帰国中だったのか呼び寄せる前だったのか、イギリス人の夫が一人暮らしをしていた時期がありました。その独身生活中に娼婦を愛人として囲っていたのは有名な話なんですけど、その愛人だった娼婦というのがよく我が家の隣の家に出入りしている女性なのです。今は商売としてではなく、隣家のベトナム人姉妹と馬が合うようで、毎日友人として遊びに来ています。四六時中暇を持て余すベトナム人にとって訳ありのその女性は格好の暇つぶしネタです。イギリス人の元大家は娼婦が近所の家に出入りしていることも、事故死した男性とかつて愛人関係にあったことも当然把握していますので、事故を知るや否や元愛人である娼婦に事故を伝えに来たそうです。事故死を伝えるにも、2人の関係を分かった上でことだと思います。日本人ならどうするのか考えてみましたが、普通そんなことわざわざ言いに来るでしょうか。きっと、元大家は誰も知らない新聞にも掲載されていない最新ビッグニュースを誰にでもいいから話しまくりたかったに違いないのだろうと思います。
重傷を負った妻は意識を取り戻した後に夫の安否を知らされ精神的なショックを受けているようです。大変お気の毒なことです。ご冥福をお祈りいたします。唯一の救いは、後ろに乗せていたのが娼婦や愛人ではなく妻だったということです。
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