2004/12/04

農民“反乱”続発

 中国で農民が反乱を起こし、警官隊との衝突で死者も出ているそうです。貧富差、汚職に対する不満が反乱の動機みたいです。また、近年地価が高騰する地方の農民が持つ土地を再開発の名目で接収し、実はそれを転売して利益を得ているといったことへの不満もあるようです。

 ベトナムでも抗議行動やデモの噂はたまに人伝で耳にすることがあります。もちろん、報道されることは一切ありませんので、広く国民に知れ渡ることはありません。地方での反乱などに対しては、弾圧と呼ぶに相応しいことが当局によって行われているようです。人を経るごとに話は尾をつけひれをつけというのはベトナム人とて同じでしょうから、どこまでが本当なのかは分かりませんが、火の無い所に煙は立たずでしょう。

 中国のニュースを見ると、ベトナムの現状がダブります。貧富差、汚職、土地の接収などまさにベトナムの社会問題そのものです。歴史的な変遷、経済発展の過程、統治の手法など、ベトナムは中国を手本にしているからでしょう。周辺地域では、タイ、フィリピン、インドネシアと独裁政治に対する民主化運動が繰り広げられてきました。
 続くのは中国でしょうか、ベトナムでしょうか。

【西日本新聞 2004年12月2日】
 経済成長著しい中国で発展から取り残された農民らによる「反乱」の発生が十月以降、相次いで伝えられている。土地収用をめぐる地方政府への不満などをきっかけに当局や警官隊と衝突、死傷者が出るなど事態は尾を引いている。背景には根深い役人の腐敗や一向に縮まらない貧富の格差への反発が横たわり、発展の陰で広がる社会不安が顕在化しつつある。
 香港紙の報道などによると、「反乱」は主に内陸の農村部で発生。四川省では水力発電所、陝西省では経済開発区建設をめぐり、それぞれ立ち退きなどに不満を持つ農民多数が現場を取り囲むなどして警官隊と衝突、農民側に死者が出た。
 重慶市では役人の特権に反発する住民一万人以上が地方政府庁舎を取り囲んだほか、安徽省では年金に不満を持つ数千人が幹線道路を封鎖。広東省では橋の通行料徴収をめぐって数万人が暴動、河南省では漢族とイスラム教の回族が衝突、七人が死亡したとされる。
 胡錦濤政権は農民保護を重点施策に掲げているが、地方では農民から安値で土地を買い上げ、転売して収益を上げる強制的な収用、乱開発などが横行。中国誌によると、土地収用に絡む苦情の訴えは今年上半期だけで四千件以上にのぼる。都市と農村では所得格差がなお三倍以上、地方では役所が種々の名目で手数料を徴収する「乱収費」が後を絶たない状態だ。
 四川の騒乱では、農民が「汚職役人打倒」を叫んでデモ行進した。重慶の事件は住民のけんかをめぐり、当事者の一人が役人を装い「市民を殴っても問題にならない」と発言したのがきっかけ。河南省のケースは交通事故が発端だが、いずれも蓄積された役人への強い不満や民族間の経済格差などを背景に騒乱に発展したとみられている。
 事件の中には一部、政府要人が視察に来るとの情報を得て住民がアピール行動に出たとみられるものもあり、胡政権への期待もうかがわれる。しかし、農民らが地方・中央政府に苦境を訴える陳情は年間一千万件に及ぶといわれ、各種の行政監査や司法への信頼が揺らいでいるのも事実だ。
 国営メディアが事件をほとんど報じない中「潜在的不満は一層高まっている」(中央政府幹部)との見方もあり、胡政権は事態を深刻に受け止めているとみられる。

0 件のコメント:

コメントを投稿