2006/02/03

日本の投資は過去最高

中国情報局31日】人民元切り上げや電力不足、労働コストの上昇に日中間の政治問題等、チャイナ・リスクの高まりとともに、日系企業の間では昨今、「世界の工場」とされる中国華南地区から北部ベトナムへの生産拠点移転、あるいは新規投資の一部分散を検討する動きが目立ち始めている。日系に限らず、華南で輸出加工を主体とする一大生産地帯を築き上げてきた香港、台湾、韓国企業も既に動き始める中、受け入れ先となるベトナムはどうなっているのか。ベトナム北部を中心に、現地の動向をリポートする。
 日本の投資額が過去最高を記録しました。細かいことはよく知らなくても、なんとなく今年はベトナム投資熱の高まりが感じられて、そんな話題を何度となく書いてきましたが、数字を見ると一目瞭然です。さらに、日本は投資額でも断トツです。ベトナムへの投資国と聞いてまず連想するのが、台湾、香港、シンガポール、韓国です。実際それらに日本を加えれば1998年から2005年までの投資額(実行ベース)の6割を占めます。ただ、投資の内容に関しては少し異なるようです。日本、シンガポール、香港の1件あたりの金額が多いのに比べ、台湾、韓国は少なめです。先進国は重工業への投資、途上国は軽工業への投資という理由からみたいです。また、認可ベースでは日本は他国に劣っていますが、実行ベースでは他の追随を許さないところは、日本人としてとても誇りに思います。日本企業はいつも慎重過ぎるのではないかと言ってきましたが、結果的にベトナム政府からも信頼を得ています。ホンダの自動車への本格参入やヤマハの業務拡大が決まっていますし、この調子で日本企業に席巻してもらいたいところです。しかし、意外だったのは南部に比べて北部への投資額の大きさです。日本企業も完全に南部重視かと思ってたんですけど、そうでもないみたいです。そこのところは勉強不足でした。

■急増するベトナムへの外資投資
 外資企業の対ベトナム投資は1990年代半ばに第一次ブームが起きた。しかしその後、アジア通貨危機やこれに伴う世界的な景気低迷、さらにSARSや鳥インフルエンザなどが追い討ちをかけて失速。そして今また、第二次ベトナム・ブームが加速しつつあり、日本からの投資もこれとほぼ同じ動きをたどっている。
 投資認可額を国別にみると、ここ数年にわたって上位を占めているのは韓国、台湾、日本、香港。ただ、香港からの投資の中には日系企業も含まれていると推察でき、実質的には日本が最も多い可能性がある。また、日本からの投資は2005年、認可件数ベースで過去最高を記録し、「件数増は投資意欲の高まりを反映しており、今年もこのペースは維持できる」(ベトナム計画投資省・外国投資庁関係者)と楽観されている。
■日系企業の動き
 日本からの投資をみると、いくつかの特徴が挙げられる。まずセクター別の内訳をみると、日本からの投資は工業が81%と多勢を占めており、中でも重工業が65%となっている。一方、韓国や台湾からの投資は認可額こそ多いものの、縫製や靴など労働集約型が主体となっており、コスト削減や主要輸出先である米国とのクオーター問題などを目的に生産拠点の移転を進めていると推察される。
 また、累計投資額を実行ベースでみた場合、実行率は韓国が46.6%、台湾が37%といずれも5割を下回っているのに対し、日本からの投資は総額45億1200万米ドル、実行率73.8%とずば抜けてトップに立っている。これらの要因がベトナム政府の関心を引き、ベトナム政府高官が投資誘致のため日本に赴くなど積極的な姿勢が目立つほか、投資環境改善に向けた行動計画である日越共同イニシアチブの合意・実施などにつながっている。
 他方、2005年の日本からの投資を地域別にみると、件数(新規・追加の合計)では北部・南部とも91件で同数だったものの、投資額では南部の1億5300万米ドルに対し、北部が6億4700万米ドルと圧倒的な差をみせた。これは、現時点ではまだ、南部に比べ北部の方が価格的に工業団地が手に入りやすいことや、中国華南地区からの生産拠点移転を考えた場合、将来の陸送による物流も視野に、距離的に近い北部が選択肢の筆頭に上がりやすいこと等のためとみられ、北部では大規模な会社が大規模に投資する傾向が強い。一方、南部は中小企業が小規模に投資を積み重ねていることのほか、主要産業でも南部は概して家電関連等が多く、北部は機械・部品関連と大別できることが挙げられよう。
 ベトナムへの投資形態には、1.直接投資 2.間接投資 3.委託加工 4.支店・駐在員事務所の設置があるが、このうち日系企業で最も多いのが100%独資による直接投資で、全体の約90%を占めている。しかし、製造業についてはほぼ100%独資が認められてるものの、サービス業については運輸・小売りなど依然として規制分野が残っており、一部の例外を除き認可は少数にとどまっているのが現状だ。
 ただ、06年7月1日から企業法、投資法の改正で各分野における規制緩和が実現する見通し。詳細は未発表だが、合弁会社の出資比率や、これまでネックとされていた全会一致ルールの撤廃など、各分野での規制緩和が盛り込まれたと伝えられており、投資家の自由度向上が期待されている。

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