2004/11/14

メイドインベトナム

 ベトナムに住んでいると"MADE IN VIETNAM"のタグをよく目にします。服飾品然り、手工芸品然り、昨今はベトナム製品も広く海の外に出ていますので、国内でそれらの製品を目にすることも当然といえば当然であります。しかし、この国では恐らく中国あたりで作られたであろうコピー商品が出回っていて、おまけにベトナム人は元のブランドを知らなかったりするので、原産地を記したタグなど全く意味をなしていないようにも思えます。オリジナルを知らないのにコピーしてどうすんだよと個人的には思います。その場合は、類似性の付加価値ではなく、ただ単純に一般の商品と同じように売られているみたいですが。

 そんな状況の中、ベトナムもいよいよWTO加盟を目指すに当たり、近々ベルヌ条約を批准するとの話も小耳にはさみました。ただ、中国人同様にもともとそんな考え方など全く頭になく、仮に理解したとしても、正面きって無視してやろうという意思がみえみえなので、その重要性が一般人の脳みそにも行き届くまでには多くの壁が立ちはだかっていると言えます。
 もともと国内で作られたものであっても正確な原産地証明がされているのかどうかも怪しいものですから、"MADE IN VIETNAM"のタグを見るにつけ、「良くぞ正直に言ってくれた」と賞賛の気持ちさえあります。ところで、日本で原産地を虚偽表示すると当然のように罰せられるわけですが、ベトナムではその辺のところはどうなんでしょうか。

 さて、今日こんな話を言い出したのは、私がバイクに乗る時に被る帽子に"MADE IN CAMBODIA"のタグがついているのを見つけたからです。もう半年近く使っているにもかかわらず、始めて気が付きました。ベトナムで売られる野球帽もピンきりです。下は恐らく1万5千ドン程度からあるはずです。1万ドンのものもひょっとしたらあるのかもしれません。私の"MADE IN CAMBODIA"は、道端の露天で購入したもので、確か2万ドンだったと記憶しています。
 実はその野球帽には苦い思い出があります。その前はもう少しいいキャップを被っていましたが、よくある運転中の突風で飛ばされてしまいました。反対車線に飛ばされたので、すぐには取りに行くことができず、行き交うバイクをやり過ごしながらも落ちた位置まで何とか近づきました。あとちょっとのところでした。ちょうど前をバスが通り過ぎるとあら不思議。今まで視界の中にあったキャップが消えていたのでした。恐らく反対車線を走るベトナム人が拾って行ったのでしょう。買って間もない新しいものだったのでかなりむかつきました。
 ベトナムでは、外に干している洗濯物なども盗まれて、すぐに古着屋に並べられるそうですから、帽子にもそんな市場があるのかもしれません。因みにベトナムでは古着のことをAo SIDA(エイズ服)と言います。私は古着は遠慮したいですが、日本のように古着にも付加価値が出てきたら、呼称も変わるでしょうか。
 世界的には"MADE IN VIETNAM"はまだまだ粗悪品と認識されているのが公平な評価というものではないでしょうか。しかし、ベトナム人はかなり自国製品に勘違いをしているようです。ベトナム人と話すと、中国製よりベトナム製の方が品質が良いと言う人がいます。確かに個々の商品を比べればそんなことも時にはあるかもしれません。しかし、一般的に言ってその事実が正しければ今のベトナムはこんなにもひもじい暮らしをしてはいないのではないでしょうか。
 帽子の"MADE IN CAMBODIA"のタグは恐らく真実でしょう。さすがにそんな安物のタグにまで注意を払っている者などいないでしょう。

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