2004/11/05

ベトナムの専門学校

 テレビを見ていたら近所に住んでる黒人が出て何か喋っていました。夏に引っ越す前までは向かいに住んでる住人でした。ほとんど挨拶を交わすこともなく、周囲の人からシンガポール人だという話だけ聞いていて、仕事やその他のことは全く知りませんでした。今は何処かに移転してしまいましたけど、一時期一階をオフィスに使っていたことがあります。てっきり何かの輸入業でもしているんだと思ってました。テレビの特集によると、実は専門学校の職員だったみたいです。しかも肩書きが総社長となっていましたので、いわゆる理事長か校長に当たるのだと思います。シンガポールに本部があってアジアで展開しているみたいですが、今も彼が住居用にだけ使っている家は、推定月500米ドルといったところです。その肩書きにしては少々寂しい気もします。でも、元がシンガポールなのでそんなもんなのでしょうか。

 日本人が自己啓発セミナーに行ったり駅前留学するように、ベトナムでも学生、会社員を問わず、より良い職にありつくために自己投資が盛んです。能力よりも資格が重要視されるこの国では、内容よりも証明書を発行する機関の名前に価値がありますので、国立大学なども夜間開かれる専門学校を作りまくっています。講義はかなりひどいものです。しかし、学生側としても目的は証明書なので、それさえもらえれば文句を言う人間はいないようです。金で名前を買い求める学生と副収入を得たい大学の幹部の利害が見事に合致しているわけです。

 まだ大学の組織が未熟なのでやり放題なのだろうと思います。大卒で大学の教壇に立つのは普通のことですし、卒業後すぐに教え始める先生方も多いです。国の事情もあるのでそのことにどうこう言うつもりはありません。ただ、ベトナムの大学が研究機関として機能するまでにはあと半世紀ぐらいかかるかもしれません。いくら優秀な人材がいても、研究室も、学会もほとんどない国で研究すること自体かなり困難だと思います。
 そんなひどい環境にありながら、この国では肩書きが異常に重視されていることに驚くことがあります。海外ではほとんど名乗らない修士も必ず肩書きになりますし、先日カルチャーショックを受けたのは、あるカイルーン(ベトナムの南部で発展した歌舞伎のようなもの)の役者がテレビに映った時に、「博士芸人」とテロップが出たことです。文化の違いとはいえこれには流石に笑いました。特に日本の博士号取得が世界的にも困難すぎるのかもしれませんが、ベトナムでははっきり言って運転免許感覚だろうと思います。いいすぎ?でも、取得の容易さとその後の自慢度のギャップはかなり凄いと思います。
 前述のシンガポールの学校は、アメリカ、イギリス、カナダなどの大学と提携していろいろな講座を開設しています。日本でも海外の大学のMBAを国内で取れたり、4年のうち半分を日本で学習し残りを海外で学ぶ形の大学などもあります。それに関しては、個人的な意見ですが、日本人の財産を狙う海外の大学と金はあるけど頭が足りない日本人との間で成立する完全なビジネスだと理解しています。はっきり言って学歴詐称-もちろん合法ですので、学歴ロンダリングと言った方がいいかもしれません-以外の何物でもなく、実質的な評価は低いだろうと思います。ベトナムでも最近は、新聞に留学の広告が毎日のように掲載されるとともに、そんな学校が国内に続々と作られています。ベトナム人にも一部に成金が増えてきましたので、その金を狙う企業が進出しているわけです。そう考えるとベトナムもどんどん豊かになってるんだなぁと感慨深いものがあります。
 余談ですが、前述の総社長をテレビで見るまではかなり怪しい人間だと思ってました。いつも真昼間っからどこからどう見ても娼婦としか見えないような女性を連れ込んでいるのを度々目撃したからです。もちろんそれが娼婦だという証拠はありません。しかし、いつも化粧の濃いケバい女がやってきていました。服装もその筋の商売の人たちが着るようなものでしたし、やってくる女性も別の人でした。私がちょうど帰ってきた時に一度鉢合わせしたことがあります。私がバイクを家の中に入れようとしていると前のドアが開きましたが、私を見るとすぐにそのドアは閉まりました。私も悪趣味ですが、家に入ってからカーテン越しに覗いていると、またもやその筋の女の人が隠れるように帰って行きました。笑えるのはいつも昼時だということです。ベトナムでは昼休みが長いので、昼飯に家に帰るのは普通なので私もそうしていますが、「総社長」は、昼も休まないようです。
VIET NAM NET
Message from General Director[Cetana PSB Intellis Vietnam]
リンクと記事は関係ありません。ということにしてください。

0 件のコメント:

コメントを投稿