2005/06/04

電気工事で停電

 ホーチミン市の電力公社は相当儲かってるようで、予算を使い切るのに苦心してるようです。去年辺りからまずは中心部から電気メーターをアナログのものからデジタルのものへと移行し始めました。去年は別の借家にいてそちらで工事に立会い、今の借家に移ってはテト明け頃に付け直しました。もちろん費用は公社持ちです。なんでも、新型メーターは目視しなくても遠隔操作で検針できるメリットがあるんだとか。確かにベトナムでは屋内にメーターが置かれることが多いので、それもいいかもしれません。
 しかしまだ3ヶ月程度しか経ってないというのに、部品の取替えだとかで工事のおっさんが近所を回ってきました。まぁ、自分の金じゃないから勝手にやってくれという思いしかないんですけど、部品を取り替えて数分後に停電しました。

 どうやら直してたところに問題があったようです。何で使えてたもんをわざわざ付け替えて、しかも使えないようにするんだということに呆れました。しかし、本当の苛立ちはここから始まりました。
「今電話もらったから。雨降ってるから行けないでしょ。止んだら行くから。」
既に大家が連絡を入れてくれていたみたいです。が、「雨でも来いよ」というのは日本人の考えであって、それはまあいいとしても、客商売とは思えない応対に妻は憤慨してました。
 その後待てど暮らせどやって来ず、雨が止んで数時間待ってもやって来なかったそうです。ちなみに我が家を管轄する事務所はティーサック通りにあり目と鼻の先です。大家と妻とが代わる代わる、初めは丁寧にだんだんと声を荒げて、5分か10分おきに約20回ほど電話を入れたんだとか。「今出る」とか「もうすぐ」とか「もう出た」とか言い訳をしてたそうですが、もし本当に出てるんなら5分以内には来れる距離のはずなんです。「お前はそば屋か」と言いたい。
「自分の専門じゃないから。」
 やっとやって来た一人目の男はそうのたまったそうです。それがベトナム。しかもその口から続けざまにやっぱりベトナム人だと思わせる言葉を吐きました。
「今俺が連絡すれば別の奴が来るけど、そうしないと明日になるかもしれない。」
 彼のベトナム語ですが、要約すると「金をくれ」という意味になります。私が借りてますけど私の家じゃないんで、大家がコーヒー代を握らせました。どうやら納得した彼は携帯を取り出し番号を確認してから、我が家の受話器を持ち上げて会社に連絡してくれました。妻の報告によると、帰っていく彼の後姿を大家は小声で罵倒し続けていたそうです。
 次に来たベトナム人はいい人だったそうです。直さなくてもいいものを直しに行かされて、まだ使えるものを取り替えるのは無駄だと分かっているんだけど、社命だから何も言えないと彼は愚痴をこぼしてました。調子に乗った彼は、「電力公社は無駄な金を使ってるから、タレこめ」としきりに勧め、知り合いの新聞記者の電話番号を置いていきました。気持ちは分からないでもないけど、そんなこと言っていいの。
 原油価格の上昇とともに電気料金も頻繁に値上げされて庶民の生活が苦しめられていますが、電力公社の羽振りは依然良いようで予算も使い切れずに困ってるようです。知り合いに一人ホーチミンの電力公社に勤めている人がいますが、先日インドネシアに視察旅行に行ってました。給料も破格なようですが、心づけが半端じゃないそうです。大規模な建物が建つとそれなりの電気工事が必要になるわけで、お土産の多いところを優先するそうなので、操業計画を遅らせたくない大企業などはかなりまとまった金額を持って来るんだとか。その担当だった彼は一財産を築いて入社数年後に郊外に土地を買ってましたが、最近出世して内勤になったので、気の毒なことに副収入が減ってしまったようです。

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