2005/08/01

ベトナムの魚

 ベトナムは周囲の半分を海で囲まれていて、ミーソンの遺跡で有名なチャンパは通商貿易で栄えたし、古い町並みで多くの観光客が訪れるホイアンも海の要衝として各国の貿易船が往来した。ベトナム中部はかつて海のシルクロードの途上にもあったことなどからこの国は紛れもなく「海の国」である印象を受ける。
 しかし、食卓に出される魚は種類が限られ、その中でも川魚が多いように思う。正直言ってベトナムの魚料理には物足りなさを感じている。南ベトナムは東南アジア最大のメコン川を擁しているものの、この国を流れるメコン川ははるか遠い雲南の彼方から長い時間をかけて辿り着いた末の今まさに海に注ぎ出る河口部のみであるから、その水の色からも分かるようにそこに住む魚の味にはあまり期待ができない。
 一方、海産物は近年益々重要な輸出品になりつつあるので、当然国民も良質な魚介類を日々口にしているのかと思いきや実際はそうでもないようだ。
 理由はいたって単純で旨い物は価格が高すぎて庶民には手が届かないとのことのようだ。いくら同じベトナム人とはいえ、より良い買い手が見つかれば輸出にまわすのが世の常なのだろう。

 最近テレビでよく耳にするのが「BASA」なる魚である。初めて聞いたときには鯖の間違いだろうと思ったのだが、確認したところやはりBASAであった。でもやっぱり見た目は鯖みたいだ。どうやらBASAはベトナムで養殖されているようで、昨今アメリカにも輸出されているそうである。本当に鯖であればわざわざ紛らわしい名前を付ける必要もないと思うので、見た目が似ていたので日本語の鯖の名前をもじったのだろうか。私には「鯖」と「BASA」の関係はわからない。味はというとあまりお薦めできるものでもない。しかし、先日スーパーで冷凍の鯖を買ってきたらそれはノルウェー産だったので、この国でも金さえあれば輸入品の魚を手軽に口にできる機会も増えてきたということなのだろう。

 海の国ベトナムであるはずなのだが、先日、白身の魚料理を囲んで食事をしているある一団の中の一人が訊いていた。「これ、なんて魚?」。一人が鮭だと答えるとほとんど同時に、「そうだ。それだ」「この間テレビで見た」などとその一団は盛り上がっていた。
 が、私は日本人として自信をもって言うことができる。それは鮭ではないと。
 ベトナム人の魚に関する知識はその程度なのだ。

��この記事は2004年3月15日に書いたものに加筆・修正しました。内容は当時のものです。)

6 件のコメント:

  1. ともたろう2005年8月25日 23:04

    スーパーでベトナムの魚はあまり見ないですね。

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  2. >>1 ともたろう さん
    はじめまして。
    ベトナムの魚は旨くないですからね。
    当たり前ですけどベトナムのスーパーだと日本の魚をあまり見かけません。
    沖縄とか行くと似たような魚がいそうです。

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  3. 本当に鯖であればわざわざ紛らわしい名前を付ける必要もないと思うので、見た目が似ていたので日本語の鯖の名前をもじったのだろうか。私には「鯖」と「BASA」の関係はわからない
    知識足りませんか?

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  4. >>3 betonamujin さん
    コメントありがとうございます。
    書かれた日本語の意味がよく分かりませんけど、それは私の知識がということでしょうか。
    もしよければ、「鯖」と「BASA」の関係を教えてください。ベトナム語でもかまいません。
    では、日本語の勉強頑張ってください。

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  5. myura さんへ2006年11月8日 17:24

    初めまして。東京のkoichi と言います。質問が有るのですが、ホーチミンで家族4人で生活するには平均一ヶ月いくらぐらいかかりますか?ちなみに家は持ち家です。宜しくです。

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  6. >>5 koichi さん
    それは難しい質問です。当たり前のことですがどの程度の生活水準を考えているかによります。
    お子さんが日本人学校などへ行けば教育費が一人月に500ドルはかかるでしょうし、駐在員が食事をするようなところで頻繁に外食すれば食費もばかになりません。逆にベトナム人の一般庶民のように市場以外に行かずに自炊をするなら、200ドルもあれば十分だろうと思います。私が住んでいたときは、家賃を除くと月10万弱使っていました。光熱費は夫婦二人で1万円ぐらい。たまに外食して、スーパーでは値段にこだわらず買い物をしていました。
    留学生や一般のベトナム人なんかと比べればいい暮らしをしていたと思いますけど、駐在員と比べれば決して裕福な暮らしではなかったです。

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