ベトナムでは、自国だけで充分な数の番組を制作するだけの資金がないため、映画もドラマも外国からの輸入がきわめて多い。地上波のドラマでは、韓国、香港、台湾、中国が人気であるのだが、日本のドラマがほとんどないのはまったくもって寂しいところである。
外国のドラマは、当然ベトナム語に翻訳される必要があるが、映画館でもテレビでも、今までベトナム語の字幕というのをめったに見たことがない。映画館などでは全くないことはないが、やはりその数は少ないようである。
だから、この国では通常吹き替えが行われるのであるが、ここで外国人に驚きなのが、大抵一人の声優(兼翻訳家?)がほとんど棒読みで話しているということである。確かに一人で役柄ごとに抑揚をつけて演じていたら逆に聞きづらいところもあるのかもしれない。
どっかから出来上がったものを持ってきておきながら、さらに役ごとに専門の声優をつけて吹き替える経費をケチらなければならないほど予算がないのだろうか。映画館で見る映画やテレビでたまに日本と同様の吹き替えを行っているものを見ると、日本ではそれが当たり前のことだとわかっていながらも妙な感動を覚えてしまうことがある。同様に棒読みの複数の声優のドラマを見たときは、また素直に一人吹き替えの良さを実感するのである。
その一人吹き替えだが、総じて言えるのは素の音を完全に消しきっていないという事だ。それは技術がないからだろうか。まさかそんなことはないだろう。そうではなく、意図的に残しているのであろう。確かにもとの音を適度に絞ってあれば、俳優の感情などが分かっていいのであるが、困りものなのは両方の音量が同程度か場面によってはもと音の方がでかかったりして多重放送で語学を勉強している学生気分を味わわせてくれることなのである。しかもステレオではなくモノラルなので音がかぶりまくって何言ってるのかほとんど分からないことも多々ある。
それでも、そんな番組は、新聞や雑誌で批判されたりするのが救いでである。「聞きとりにくい」と。
��この記事は2004年3月11日に書いたものに加筆・修正しました。内容は当時のものです。)
全くその通りです。経済上の問題もあるかと思うのですが、かえって一人吹き替えの独特な良さになってますね。完全にもとの俳優の声を消して役ごとに吹き替える映画を見ると「さむ~い」とか思わないのでしょうか?やはり感情がうまく伝わらないなと思います。
返信削除しばらくの間国に帰ってないのでこの記事を読んでとても懐かしくなりました。
日本人の皆さんが僕の国にどう思ってるかをとても興味深いです。どんどん書いてくださいね^^;
ご存知のように日本には声優というそれ専門の職業がありますので、外国の映画もドラマも日本のものを見るような気分で見ることができますが、吹き替えばかり見てると実際の俳優の演技とかまで感じることができないかもしれません。現に私はトム・クルーズやブラッド・ピットの声をすぐに思い出すことができません。
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