明日は旧暦の8月15日にあたりますので、今年は今晩が中秋節になります。きっと今ごろ家族連れが提灯かなんかを持って出かけ始めているのではないかと思います。恐らく全国のお寺も今晩は混雑するでしょう。私の家族は一足早く昨日の夜に2月3日通りの国寺に行って来ました。日曜の8時頃だというのにほとんど人もなくゆったりと境内を歩くことが出来ました。その時間にちょうどベトナム代表のサッカーの試合があったのが大きかったのだと思います。
ベトナムの中秋節ですが、毎月陰暦の15日は仏教徒にとって特別な日であり、この日もそれにさらに輪をかけて意義深いのだとは思いますが、俗世間の一般人にとっては日本の進物のようなものとして、月餅をお世話になっている人や親しい人に送りあう年に一度の祭りのようなものになってます。毎年中秋節の一月ほど前から街中には月餅だけを売る特設店舗が立ち並び、周囲の店とその売上を競っています。ベトナムの月餅はBanh Trung Thu(中秋餅)といってまさにそのものズバリの名前で、中国系の国々と同じように中に満月に見立てた塩漬けの家鴨の卵が入っています。他の国がどうかは分かりませんがベトナムではその種類は多く、鶏肉、ハム、緑豆、さつまいも、椰子の実などそのバリエーションは豊富です。さらに最近ではアワビ入りバージョン、ツバメの巣バージョンなどの高付加価値セットなども出来ました。来年はさらにどんな月餅ができるのか興味深いところです。
昔から月餅と言えばあそこと言われるほどDong Khanhは有名な店でしたが、Kinh Doが飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を始めた頃から翳りを見せています。今でも隣同士特設会場を設けて販売競争を行っているところもありますが、Kinh Doは割高な値段も全く苦にせずそのブランド力で圧倒的な支持を受けています。Kinh Do社のBanh Trung Thuはアメリカにも輸出されるほどですので、品質もそこそこの水準に達しているのでしょう。そうは言っても、これらの月餅はどれをとっても大して旨くなく、というより食えたもんじゃないですが、唯一Kinh Doのものなら一切れぐらい食べてもいいかなという程度です。
しかし、その単なる一つの月餅がKinh Do社の純利益アップに大きく貢献していることは明らかです。Kinh Doの場合、様々な種類それぞれに卵一つ入りバージョンと卵二つ入りバージョンを用意していますが、卵一つのものは平均2万ドン程度、二つのものは平均3万ドンにもなります。いくら縁起物だからといってもいくらなんでもそれはボッタクリすぎだろうと外国人ながら思います。4個入りの箱詰めなどは10万ドンほどにもなり普通の庶民にとってはまさしく高級菓子の部類に入ります。これに対抗する企業が現れない限り、Kinh Doはこうして毎年左団扇の中秋節を迎えつづけることになります。
Kinh Doだけでなくパン屋、菓子屋、料理屋等にとって、この時期はまさしく掻き入れ時ですので、8月15日を前に数ヶ月も前から材料などの準備を始めるのだそうです。雨季で湿気が多く気温が高い上、品質管理にも問題がありそうなお国柄ですから、名も知れぬようなところのものはもちろんのことKinh Doのものだからといったって油断は出来ません。先日私ももらったKinh Doの月餅で腹を壊しました。前日もらったものだからといってもいつ作られたか分かりません。事実ベトナム人はもらったものを人から人へと使いまわすこともままあることのようです。ベトナムの月餅には要注意です。
お久しぶりです。
返信削除今日ジェトロのベトナムセミナーへ行ってまいりました。
そこで、ベトナム進出成功企業例として、お菓子メーカーのコトブキ社が紹介されました。
講師によると、神戸に本社がある同社は、合弁で月餅などを生産開始しアメリカに輸出されるまでになったと紹介されました。その後、合弁を解消したとのことですが、多分、キンドー社のことなのかと思います。但し、お菓子ではあまり儲からずに、同社は、ハイタイコトブキ社を不動産事業として立ち上げ、リージェントホテル近辺の土地を海軍から譲り受けて開発したことが、成功に繋がったとのことでした。
そちらのブログは、思わぬところで参考になるものがあります。
こんばんは。
返信削除お菓子の合弁なんてあるんですね。ぜんぜん知りませんでした。スーパーに行っても、日本で見るようなものではなく、かなり貧弱なパッケージの菓子が多いので、あれが日本の市場で受け入れられるのか疑問です。そもそも日本向けになんて考えてないかもしれないですけど。
アジアでよく見られることですが、ベトナムでも日本製と偽装するために商品に日本語が書かれていることがあります。Kinh Do社の菓子のパッケージにも、なんだか怪しい日本語が書かれています。ただ、Kinh Doの場合は日本人が意味のない英語を使ったりするファッション感覚だと思いますが。でも、もしかしたらこれが合弁を象徴しているのでしょうか。日本人だったら絶対書かない日本語です。