今晩の話ではないんですが、先日SAIGONTOURIST PLAZAの最上階にあるビュッフェに行ってきました。一人6万ドンということで、高くもなく安くもなくと手ごろな価格ですが、味もやっぱりそれ相応で、食材もかなり安物を使っていました。お世辞にも旨いなどとは言えず盛り付けなどの見た目がなかなかな反面、一口食べてみると見事に食欲減退させてくれました。たぶんもう二度と行くことはないと思います。
そのビュッフェの隣にサイゴンの老舗洋菓子店"givral"が入っています。北ベトナム軍がやってきた当時に創業されたということで、サイゴン近辺ではかなり名の知れた存在になっています。味はたいしたことはありませんが、老舗の看板と市民劇場の前といった本店の立地のよさから、現在も外国人観光客などで賑わっています。
今回はSAIGONTOURIST PLAZAにある支店でのことですが、その"givral"でケーキを購入した時の話です。ショーウィンドウに並べられたものの中からいくつか指を差して店員が箱詰するのを待っているときにそれは起こりました。ケーキ用の箱が手元になかったらしいその店員は隣のブースの総菜屋から発泡スチロールの容器(大衆食堂でお持ち帰りの時に使うあれです)を持ってきてそれに入れようとしているのが目に入りました。離れた私から見てもケーキの高さにその箱は足りません。
「ケーキつぶさないでね。」
何とか押し込もうとしている彼女にそう言うと、やっとどこかへ箱を取りに行き始めました。客が何も言わなければそれで済まそうというベトナム人の根性がこんなところにも良く現れています。
会計になるとなぜか本店では徴収されないVAT(付加価値税)が10%加算されていました。その娘が税金分をちょろまかそうとしていることも十分考えられることですが、そうではないとすると、この建物内では課税されていることになります。同じ店であっても場所によって課税対象になったりならなかったりするのかもしれません。たしかにスーパーなどでは全ての商品が課税対象になってますが、個人商店で同じ物を買うと個々の商品には課税されず、それらの商店は店の総売上に対して税を課されているようです。とはいっても、その辺の店では帳簿なんぞつけてませんので税務署と店の主人の交渉ということになっているそうです。つまり、担当である人間の裁量によって税額が決まってしまうわけですから、あとはお土産と袖の下次第ということになります。結局のところ大型店やレジがあってしっかり帳簿を管理しているスーパーなど、取りやすいところから手始めに取っていこうという魂胆なのでしょう。しかし税金を払っているからといって賄賂が免除されているわけではないようです。スーパーに勤務していたあるベトナム人によると、そのスーパーに監督権を持つ共産党員(公安か人民委員会か何処かの省庁なのか詳しくは分かりません、)が定期的に入れ替わり立ち替わりやってきたそうです。おそらく金を受け取りに。「これから行く」という連絡が入ると従業員は大急ぎで上司の指示に従い店内から土産になりそうな物を掻き集めて人数分のラッピング作業に借り出されるとのことです。そして、一行が店に姿を見せると来店客そっちのけで彼らの接客におおわらわだそうで、そのあたりからも現在のベトナムの社会状況の一端を垣間見ることが出来ます。
余談ですが、前述のギブランと並び(並ぶかどうかは分かりませんが)、洋菓子の有名店としてパタシューというのがあります。値段も味もギブラン以上だと個人的には思いますが、歴史という点ではまだ新しいようです。そのパタシューはチェーン展開を進めていて、グエンディンチウ通りのCOOPMART内にも出店しています。スーパー内にあるということでケーキの種類も少なく主に売れているのはフランスパンだけのようですが、この間そこで一つケーキを買ってみることにしました。その種類は二つしかなかったのですが、より形の良い方を指差したにも関わらずそのベトナム人は出来の悪い方を先にさばきたいのか指定したものと別のものを箱に入れ始めました。スポンジの上に載っていたものが一つは水平であるのに、もう一つは焼く温度を間違えたのか反り返っていました。日本ではそんなものを店頭に出すことなどありえないことですが、もちろんベトナムではその程度のことは問題にもなりません。「このケーキはこういう形なんだ。」形が変だと指摘するとその姉ちゃんはそういって開き直りました。それでも納得いかないので、変えてくれというと今度はベトナム人の得意のスットボケ作戦です。都合が悪くなると聞こえない振りをするのはベトナム人の常套手段です。以前ならそれでも文句を言い続けていましたが、まともにベトナム人と話をしてもかみ合わないことが分かった今は、そうなったらよっぽどのことでもない限り諦めることにしています。
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