昨日晩飯を食べていると向かいのレストランから物凄い雄叫びが聞こえてきました。すぐにベトナム代表のサッカーの試合中継のことが頭に浮かんだので、チャンネルをひねると案の定そのとおりでした。「ベトナム2-1タイ」。画面にはそう表示されていました。この時期に東南アジアのサッカー大会であるTigerCupが開催されることは知っていたので、その試合だと思ってテレビを見ていましたが、実況を聞いているとそうではないようなことを言っていました。その後調べてみるとベトナムのAGRIBANK(農業銀行)が主催するAGRIBANKCUPなのだそうです。キリンカップみたいなものなんでしょう。AGRIBANKは最近SJC(Saigon Jewelry Company)についでベトナムで金の延べ棒をつくり始めるなど、安定して儲けているみたいです。両社の金が国際ブランドとして金市場に流通するのかどうかは分かりませんが。
そのAGRIBANKCUPの出場国は、ベトナム、タイ選抜、FC Porto(ポルトガル)、Santa Cruz(ブラジル)とのことで、チャンピオンズグリーグ覇者のFC Portoやブラジルの名門(実はよく知りません)Santa Cruzなど早々たる顔ぶれです。ポルトガルやブラジルの国内リーグはどうなってるんだとの疑問も湧いてきますが、よく考えればベトナムくんだりまで主力はおろか控えメンバーすら来ないと考えるのが妥当でしょう。2軍かあるいはユースかもしれません。実はタイですらフルメンバーではないことを後で知りました。ベトナムに攻め込まれる試合展開を見ていて、よっぽどタイの調子が悪いのかと思いましたが、それもそのはずでした。招待チームを決める際にタイの参加を要請したものの初めは断られたのだそうです。その後の交渉で何とか参加してもらうようにこぎつけましたが、A代表のフルメンバーではなく主力を欠いた各所から掻き集めた「選抜」チームという条件がつけられました。
ベトナムはそのまま2-1でタイに勝利しましたが、ベトナム人が勝って喜んでいたのは、格下相手だったわけです。2軍だなどと書きたてて騒いでいた割には、あっさり日本に負ける中国なんかより、いくら格下とはいっても国際試合でしっかり勝利することは大事なことでしょう。私の記憶ではベトナムがタイに勝利したのは過去一度しかありません。何大会か前のSEAGAMEでのことでした。SEAGAMEは五輪代表のような出場制限がありますが、ベトナムでは最も盛り上がる試合の一つです。その時のタイとの試合は決勝ではなくその後の試合でベトナムは敗退したため、結局優勝は出来ませんでしたが、ベトナムにとってタイに勝つことは、日本の韓国に対するそれと近いものがあります。
つい最近までベトナムのナショナルチームはあまりいい成績を上げてきませんでしたが、それは代表召集にも共産党関係者の意向が反映されていたためだといわれています。名前を忘れましたがあるブラジル人に監督を依頼する時の条件の一つが、自由に選手を召集できるようにすることでした。国内の報道はもちろん詳細には触れず回りくどい解説に終始していましたが、国民はすぐに真相を理解しました。ベトナムがタイヤマレーシア、インドネシアと安定して互角の試合ができるようになったのもそれがきっかけの一つであったかもしれません。国内リーグで誰もが認める選手が、30近くにもなって初めて代表に召集されたという話もありました。
しかし今でも有力者の意思が完全に排除されたとは言い切れないところがあります。昨夜の試合でも、ファンにはあまり支持を受けていない協会幹部の息子がしっかりと先発メンバーに名を連ねていました。代表選手選びは明確な基準がないのはどの国でも同じことですが、誰もが納得する代表チームが世界で活躍できる日が来ることを願っています。
男子・国際大会[Hoa Lu - Vietnamese Football]
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