2004/07/27

khaisilkの元値

 日本からの来客がありましてちょっと更新を休んでいました。久々にレストランに行ったり買い物にお供したりしましたが、特にドンコイあたりは少し見ないうちに入れ替わりも激しく驚きます。前回来た時に入った店に行きたいというのでお連れしても既にその店はなく新しい店がオープンしていたりと競争の激しさを感じます。
 ベトナムのお土産のひとつにkhaisilkがあります。私にはその実際の価値はわからないのですが、なんとなく高級感があって1週間や2週間ほどの旅行で風のように駆け抜けていく外国人観光客にも人気があるようです。

 昨日その店に入って商品を眺めていると、その二日前に別の場所で知人が購入したパシュミナ(?)にそっくりなものが陳列されているのが目につきました。どこからどう見ても旧国営デパートの3階で見かけたものと同じものです。同行した方がそれを購入していてたまたまリュックに入れて持ち歩いていたので、khaisilkの店内で取り出して並べて見てみると確かに同じ物でした。違うところといえばkhaisilkのタグがあるかないかの違いだけ。しかし、khaisilkで売られている商品は55米ドルで国営デパートのちっぽけなテナントでは9万ドン(5米ドル強)でしたので、なんと価格差は10倍です。ここベトナムでもブランド名にそれほどの価値があるのかと感じた瞬間でした。
 それがどのようなルートで流れているのかは分かりませんが、著作権などないベトナムではおそらく他の業者がデザインを盗んだと見るのが妥当ではないかと思います。もしかしたらアウトレットかもしれませんし、生産工場や卸の段階で誰かが横流ししたか、あるいは盗んできたものなのかもしれません。真相はわかりませんが。いづれにせよ大体ベトナム人に在庫管理なんて任せるもんじゃないと思います。
 しかし、こんな話もあります。今回訪越した知人が海外で購入したバッグを持ってベトナムを旅行した時に、いくつかの店でそのバッグを誉められ、写真を撮らせてほしいと頼まれたそうです。快く応じるとその上に採寸までされたそうです。そして月日が流れてその1年後にサイゴンに戻ってみると、それとほとんど同じ物が街中の土産屋に溢れ返っていて、さすがにそれを見たときは驚きを隠せなかったと話していました。どんなバッグなのか気になったので今回同行した際に土産屋でそのバッグを探して見せてもらいました。籐で編んだランチボックスのようなそのバッグには別のデザインも増えたようで今もなおサイゴンの店に数多く並べられています。
 ベトナム人の器用さというか商魂は中国人に通ずるものがありそうです。売れそうなもの、あるいは売れているものをみれば、瞬く間にそれと全く同じ物が別の場所で作られ販売されます。まだベトナム人はブランドに関しては本物であることにそれほどこだわりがあるようにも思えませんので、デザイナーズショップが利益をあげるのは相当厳しそうです。ドンコイの店の入れ替わりの激しさにはそんなことも関係しているのかもしれません。
 そうはいってもkhaisilkとその辺の店で購入した商品は、色使いも肌触りも明らかに同じ物でした。しかもkhaisilkのその商品が重ねられた棚には"New Arrival"の文字が。店員にどこで買ったのかと訊かれた知人はとぼけていましたが、店員の驚きの表情は何を物語っていたのでしょうか。どこで外に流れたのか。あるいは、もう真似されてしまったのか。と、お揃いのアオザイを着て私たち一行が手に取る商品の説明をしながら、彼女たちはそんなことを考えていたのかもしれません。
 khaisilkの55ドル、国営デパート内の9万ドンのそれはドンコイの並びの店内の装飾でちょっと劣る別の店では9ドルと提示されました。khaisilkの場合、ブランドや店舗の装飾を維持するためとはいえ商品の利益率は相当に高そうです。以前から思っていたことですが、余程特定のブランドにこだわりがあるのでない限り、ドンコイ、レタントン、レロイ周辺での買い物はやめたほうが良さそうです。
 実はこの話には続きがあります。その商品の実際の価値が分かったわれわれ一向が国営デパートに舞い戻ったのは言うまでもありません。同じ店に直行しその商品を土産用にと山ほど追加購入しました。実は私も話のネタにと買ってきました。笑えるのは2日前に9万ドンだったはずなのに店員が15万ドンと言ってきたことです。先日9万ドンだったことを主張し知人がリュックから商品出して見せると彼女は伝票を確認に行き、結局、というか当然9万ドンになりました。
 2日前とは別の店員でしたが、定価販売を謳っている国営デパート内の店舗だけにあって、ここでもお前もやっぱりベトナム人かと思わせてくれます。いつもベトナム人は裏切りません。しかも、2日前も定価販売だと言い張っていたお兄ちゃんの最初の提示価格は10万ドンだったにもかかわらず1万ドン値切れました。デパートの店内に入ると目に付くところに「この建物内は全商品定価販売」との注意書きの看板が置かれています。それは観光客誘致のためにビルのオーナーがテナントの入居の際に契約条件としたものなのかどうかわかりませんが、実際は全く守られておらず、ベトナム人が値引きを拒否する際の言い訳に利用されているだけのように見えます。国営デパートに限らず定価販売とする店で買い物をする予定の方は是非頑張って値切ってください。値切れます。

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