2004/07/10

ベトナム人の銀行口座

 先月末までにベトナム人の持つ銀行口座数が100万件に達したそうです。それについて紹介する記事では「たんす預金から銀行預金や電子決済へとベトナム金融の伝統に変化の兆しがでてきた」と評価されていました。度重なるデフレや急激なインフレを懸念してベトナム人は通貨をそのまま持たずに金に換えて貯蓄するのが一般的でした。それは今も変わらないことだと思いますが、ベトナム人も少しは銀行制度について理解できるようになってきたみたいです。また、この国の金融機関もそれを管轄するベトナムの政府もはっきり言って全く信用できなかった時代から少しは信じてやっても良いかと思えるようになってきたことが口座数の増加という結果に繋がっているのではないかと思います。

 統計総局によると現在の個人預金総額は10兆ドン(6億5,000万ドル)で、1口座当たり1,000万ドン(600ドル)の預金額となっています。従業員の多い工場で給与振込みをするケースが増えているとのことで、ベトナムもやっとここまできたかという感じです。しかも驚くべきことに24時間営業のATMもすでに存在しています。日本の銀行が長年渋っていたものがこの国ではすでに始められているのです。ベトナムの銀行員も特権階級とその周辺で占められているようで、いつもお高くとまって嫌味な感じですが、そんなことを考えると邦銀の顧客サービスは長きにわたってほんとに最低だったんだと改めて実感します。
 さらにATMに加えてデビットカードもすでにあります。ただそれに関してはあまり機能しているようには思えませんが。よく行くスーパーのレジにはデビットカード払い可の表示があります。先日レジで並んでいると前に並んでいたベトナム人がキャッシュカードを取り出してそれで支払おうとしているのが見えました。しかし、レジ打ちのおばはんはめんどくさいらしく、店の入り口のCD機でおろして来いと客に指示してました。いくら新しい機械ができてもそんなもんです。
 全国には300台のATMがあってそのうちの200台はベトコムバンク(ベトナム外商銀行)のもので、同行のカード保有者は20万人に上ります。そのカード保有者数でATM200台はどうなのかとは思いますが、察しの通りトラブルが耐えないとのこと。ホーチミン市管轄内では65台あって、1台当たりの月の取扱は3,500件、30億ドン(約2千万円)だそうで、取り扱い件数ではカナダやオランダに並ぶ水準だそうですが、一件当たりの平均では悲しいかな約6千円です。普通のベトナム人にしてみれば大金なのでしょうけど、それでも6千円です。ベトナム人の中にはキャッシュカードを持つことが、もっといえば銀行に口座を持つことがステータスだと考える人間が多い典型的な後進国ですから、スーパーに買い物に行くと必ずといって良いほど入り口に設置されたATMで小銭を引き出しているベトナム人に遭遇します。携帯電話を自慢するベトナム人といいキャッシュカードといい、もしそれが身内であったらと想像するとなんだかとても悲しい気持ちになります。とにかくベトナム人もっと頑張れと心の中で応援しています。
 同行はホーチミン市のATM台数を年内にさらに75台増やす計画だそうです。

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