2006/11/11

WTO加盟

NNA8日】世界貿易機関(WTO)は7日ジュネーブで開いた一般理事会で、ベトナムの加盟を承認した。
■国営企業淘汰も
外資による直接投資(FDI)を経済発展の重要な柱とするベトナムにとって、日米などからさらなる投資を呼び込むためにも、WTOに加盟して国際ルールにのっとった経済運営を行うことは必然の措置だった。
 来年以降、政府が推進している国営企業の株式会社化をはじめ、流通、金融、通信などあらゆる経済分野で構造改革が進み、これまで取り組まれてきた市場経済化がさらに大きく進展とすることになる。競争の激化によって、経営力に劣った国営企業は市場からの淘汰が進みそうだ。
■繊維業界に恩恵
国内産業では、繊維や水産品などの競争力を持った産業が恩恵を受けるという観測がある。最大の輸出産業である繊維業界は、米国から高関税や輸入割当(クオータ)による数量制限が課せられてきたが、今後は最恵国待遇(PNTR)にのっとっての輸出拡大が期待できる。なお、米国議会によるPNTR付与決定は、今月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚・首脳会議の後になると報道されている。
 今回の加盟で1万600品目について、5~7年かけて関税が引き下げられることが決まっています。主なところでは衣料・縫製品の63.2%、海産物38.4%、皮革ゴム21.5%、農産物10.6%、鉱物 2%など。削減幅は5年間の平均で22%だそうです。また、工業製品、農産品、サービスの各分野で市場開放を進み、来年4月以降に100%子会社外資銀行が設置できるようになり、外国の証券会社は5年後に100%子会社を設置できるようになります。宅配便業界も5年後に100%外資企業が認められます。消費者にとって受けられる恩恵は計り知れないものがある一方、海外の競争の波にさらされて路頭に迷う労働者も出てきます。もちろん競争力のある会社にとっては公平な市場に一歩近づくことになりますので競争は望むところでしょう。関税に守られていても将来はありません。一時苦しい時期があるかもしれませんが、円高不況を逆手にとって海外進出を推し進めた日本や通貨危機を乗り越えた韓国のようにベトナムも逞しく成長することを望みます。

NNA10日】世界貿易機関(WTO)への加盟が正式に認められたことを受けて、財務省は8日、各国・地域との加盟交渉の中で合意した、農産品や工業製品など輸入品の関税引き下げの詳細を発表した。農産品は最終的に21%に、工業製品は12.6%に引き下げられる。
■多くは5年以内に実施
これによれば、輸入品1万600品目すべてについて、関税削減など、何らかの調整が義務づけられる。実行の期限は、多くの品目でWTO加盟から5年以内、一部の品目で7年以内となる。8~12年となる品目も少数ある。
最終合意された削減幅は、ベトナムが多くの国との間で実行している現行の最恵国(MFN)関税率の平均(17.4%)に0.23を掛けた数値となる。すなわち最恵国関税率の平均(17.4%)が4ポイント(最恵国関税率の約23%相当)引き下げられて、最終的に13.4%となる形だ。
1万 600品目のうち、約3,800品目(全体の35.5%に相当)は関税を削減し、約3,700品目(全体の34.5%)は現行税率が維持され、3,170 品目(全体の30%)は現行税率より高く設定された上限税率を守ることとなる。上限税率が設定されるのは、石油、金属、化学物質、一部のトラックなどだ。
関税の削減幅が大きいのは、◇縫製品◇水産物◇木材、紙◇電気・電子設備──などだ。酒とビールについては、3年以内に特別消費税(SCT)をWTOの基準に合致するよう引き下げることが決まっている。
■農産品4品目、クオータ設定可能
農産物については、現行の平均関税率31.6%を加盟と同時に25.2%へ、最終的に21%へと引き下げる。農産品に対する現行の最恵国関税率(平均23.5%)を基準にすれば、2.5ポイント(現行の最恵国関税率の約10%相当)低下して21%となる形だ。
◇ 卵◇砂糖◇たばこ◇塩──の4品目については、輸入割当(クオータ)を設定することができる。クオータ枠内の税率は◇卵40%◇粗製糖25%◇精製糖 50~60%◇たばこ30%◇塩30%──で、現行の最恵国関税率に相当する。クオータ枠外の輸入については、これよりもかなり高い税率が設定される。
■情報機器330品目、7年以内に0%に
工業製品については、現行の平均関税率16.6%を加盟と同時に16.1%へ、最終的に12.6%へと引き下げる。
ベトナムは複数の国で締結する、◇情報技術製品(ITA)◇縫製品(TXT)◇医療設備(ME)──の3分野の自由化協定には100%参加している。このうち情報技術製品の自由化協定には、◇コンピュータ◇携帯電話機◇ビデオカメラ◇デジタルカメラ──など約330品目が含まれ、その多くが3~5年以内に、一部が7年以内に、関税率が0%に引き下げられる。同じく参加率100%の縫製品の自由化協定は、欧州連合(EU)および米国との間で締結した協定を複数国間に拡大した形となり、◇布地は現行の40%から12%へ◇衣料品は50%から20%へ◇繊維は20%から5%へ──引き下げられる。
◇航空機設備◇化学物質◇建設設備──の3分野の自由化協定には、部分的に参加している。化学物質の自由化協定が対象とするのは1,300~1,600品目で、ベトナムはこのうちの81%について参加している。各協定とも税率削減の期限は3~5年だ。
■3億ドル以上の税収減
財務省は関税率削減の影響について、WTO加盟から5年間で3億800万米ドルの税収減を予測している。毎年平均では約1兆ドン(6,160万米ドル)の税収減で、年間の輸入税が6~10%少なくなる計算だ。9日付トイバオキンテーなどが報じた。

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