【NNA30日】ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟交渉に関する作業部会はスイス・ジュネーブで26日午後(現地時間)、加盟承認の合意文書を批准した。同文書は11月7日の一般理事会に提出され、同文書の採択を受けて加盟が正式に承認される見通しとなった。
ベトナム政府は加盟承認を受けて、会期中の国会の承認など国内の批准手続きを進める。手続き終了をWTOに通知してから30日後に正式加盟となるため、ベトナムは年内に150番目の加盟国・地域となることが確実な情勢だ。
作業部会の合意文書では、関税率改定やサービス市場(金融・通信・保険など)開放、農業分野への補助金カットなどが盛り込まれた。今月上旬の第14回多国間交渉でまとまらなかったものだ。
11月18~19日にはハノイでアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が開催されるが、その時点で加盟の正式承認を受けているため、ベトナムの「世界経済への統合」をアピールする絶好の場となる。ベトナムは1995年1月に加盟を申請。交渉本格化は2001年の多国間交渉で、加盟に向けた投資や経済の政策方針など2,000項目に対する回答を迫られた。28カ国・地域と行った2国間交渉も、今年5月に最後の米国と妥結して終えた。27日付VNエクスプレスなどが報じた。
やっとのことで加盟が決まった。思い起こせば加盟申請から10年になろうとしている。初めて申請したときはそんなにすんなり加盟できるものではないと当のベトナムでさえ思っていただろうし、世間の目もそう見ていただろうから当時の進捗状況はきっとニュースにもそれほど取り上げられなかったんじゃないだろうか。それがここ数年加盟が現実味を帯びてきて、報道も過熱してきていた。大方の予想では昨年中の加盟が本命とされていた感もあるが、アメリカが首を縦に振らず今月まで引っ張られてしまった。国際機関でのアメリカの権限を再確認したベトナムはプライドを捨ててゴマをすりまくったのが功を奏してか念願の加盟を果たした。ずいぶんと待たされたけど、APECの議長国などという大役の日程と重なって、結果的には良かったのではないか。これで、経済に関しては信頼性が幾分高まったが、その分期待も大きくなるので、WTO加盟不況などにならぬよう今後も下手に出ることを忘れずに外資を貪欲に貪って欲しいものである。
【CNN.co.jp7月21日】ベトナム貿易省は21日、同国の世界貿易機関(WTO)への加盟が今年11月までに認められる方向である、との声明を発表した。ジュネーブでの最近の多国間交渉で、意見の対立点が狭まり、加盟への最終合意が固まりつつある、としている。
9月後半に開く次の作業部会で、交渉にほぼ決着が付く見通しだという。今回の多国間交渉では、関税、著作権保護、飲酒製品の消費税問題、ベトナム市場の開放問題などを扱った。加盟に必要な主要国との二国間交渉では、米国などとの話し合いが既に終了している。多国間交渉は、加入への最後の関門となっている。
ベトナムは1995年1月、WTOへの加盟を申請。以降、金融改革や経済関係法令の整備などを進めてきた。長年の「ドイモイ」(刷新)政策の下、近年は高い経済成長率を誇っている。
【YOMIURI ONLINE7月20日】WTOが19日に開いたベトナムの加盟申請に関する多国間交渉の作業部会で、今後の審議日程の最終協議を行い、加盟承認で意見が一致した。
先日の正式決定は予定通りの運びであって、実質的な加盟承認は7月の時点でほぼ決まっていた。
【NNA9月28日】プロセスが順調に進んでいると報道されていた世界貿易機関(WTO)への加盟が、来年にずれこむとの見方が現われている。チュオン・ディン・トゥエン商業相は先週末、国会常務委員会で多国間交渉の進展と加盟期日の見通しについて報告したが、その後、国会常務委員の 1人はティエンフォン紙に対して、加盟が来年初めになる可能性を示唆した。
トゥエン商業相も先週末に行われた輸出優良企業の表彰式で、「加盟は遅くとも2007年初め」と、10月加盟という従来の目標を後退させる発言をした。
7 月中旬に行われた第12回多国間交渉後には、加盟は10月10~11日のWTO一般理事会で認められ、151番目の加盟国として11月中旬ハノイでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳・閣僚会談に臨めるとの見通しだった。しかし今月行われた欧州連合(EU)および米国との非公式会合では、米国との間で合意に至らず、多国間交渉の早期妥結には解決すべき課題が多すぎるとの見方が出たようだ。
7月の時点ではAPECまでの加盟承認が既定路線だったが、なぜか9月も末になって延期説が出た。マスコミの憶測ではなくベトナム閣僚の発言からということからして実際に何らかの問題があったようである。原因は、米国などが譲歩を求めている◇知的所有権◇投資◇国営企業の改革◇ビール、酒に対する特別消費税(SCT)であり、米政府の貿易担当者にもベトナムの加盟は10月に実現しないとする意見が出ていた。結局のところ、アメリカの外交戦術による揺さぶりと、それに対してベトナムが逃げ道を作ったというだけだった。
【NNA8月3日】1日付ベトナム国営通信(VNA)によると、米国上院財政委員会は7月31日、ベトナムに恒久的最恵国待遇(PNTR)を付与する議案S3495号を賛成18、反対ゼロ、棄権2の多数で可決した。米国議会でベトナムへのPNTR付与の意思決定が行われたのは初めてで、世界貿易機関(WTO)加盟に向けての順調な情勢の進展といえる。
同議案は7月27日に上院議員によって提出され、他の議員から内容の修正や追加の提案はなされなかった。2日付サイゴンタイムズによると、上院本会議での審議は今週中に行われるが、下院での採決は9月下旬、または11 月7日の中間選挙後の、ブッシュ大統領のハノイ訪問の直前となる同月13日に始まる議会の会期になる見通しだ。
PNTR付与案の財政委員会での可決について、レ・ズン外務省スポークスマンは1日、「ベトナムへのPNTR付与が、ベトナムと米国双方に真の利益をもたらすことは明らか」という歓迎の声明を発表。その上で、付与の最終決定が早期に行われることを望むと表明した。
最恵国待遇は、通商条約の一方の締結国が、自国内で別の国に与える関税などの最も有利な待遇を、対象の締結国にも自動的に与えるもので、WTOの基本原則となっている。米国は原則として共産主義国に最恵国待遇を与えないことになっており、付与承認に当たっては議会の議決を必要としている。
最恵国待遇だけでなく、WTO加盟も最後までごねたのはアメリカだった。加盟直前のアメリカの対応を見ると、アメリカ内の反ベトナム勢力への配慮というのもあるのかもしれない。
【しんぶん赤旗8月30日】ベトナムは九月二日に建国六十一周年を迎えます。六十周年の昨年はハノイで大パレードを開催しましたが、今年は特別の催しはありません。四月末のベトナム共産党第十回大会が選出した党の新指導部と六月の国会が選出した国家、国会、政府の新指導部の下で当面する重大な内外の諸課題への取り組みをすすめています。
ベトナムは年内の世界貿易機関(WTO)加盟実現に備えて、国内の法体系の整備、各企業の競争力強化をすすめています。レ・ダン・ゾアイン経済学博士は本紙に対し、「WTO加盟は競争力の強化を求め、行政改革を求め、各国際基準の達成を求める。税関がどう対応するか、企業が新法体系にどう対応するか、ベトナムはこうした課題の遂行を求められる」と語りました。
WTO加盟に関する対米個別交渉が五月十三日に完了しましたが、各界からは「WTO加盟で最も影響を受ける企業に対し、米国との合意細目について説明がない」などの不満の声があがりました。
WTO加盟で企業倒産による失業者や農業からの転出人口が増大することにともなう失業保険制度の確立、農民への転業保障なども求められます。ゾアイン氏は「諸経費がかかるのは避けられない。企業も個人も損害が出ることになる」と指摘する一方、「ベトナムは競争を通じて発展する」と語りました。
赤旗はWTO加盟の弊害について語りいつものように暗にアメリカ批判。
【Tuoi Tre=TheWatch9月2日】計画投資省とシンガポールの大手企業グループは、「ベトナム投資-概括と戦略、展望」をテーマにセミナーを共催し、ベトナム、シンガポールをはじめ各国から企業約400社が参加した。計画投資省のVo Hong Phuc大臣は、外国投資家と国内投資家の間に設けられていた二重価格制度を2005年12月30日から撤廃することを明らかにした。また、「エネルギー分野への投資を民間企業にも開放し、通信費は他の東南アジア諸国と同水準を目指して引き続き値下げを行う。投資申請手続きについては、地方政権による許可書発給の権限を拡大することで手続きの簡素化と時間の短縮を図る」と述べた。また、企業法と投資法の修正により国内企業と外国投資企業による公平な競争の実現を図り、投資家の経費削減に向け港湾や交通運輸、送電、配水などのインフラ建設を最優先に掲げる方針であることを示した。
商務省のLuong Van Tu次官は、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPs協定)、貿易関連の投資措置協定(TRMs協定)、貿易の技術的障壁に関する協定 (TBT協定)など世界貿易機構(WTO)における重要な協定の大半は加盟直後に実現する見込みで、これによりベトナムの投資環境はより安定するだろうと述べた。
ベトナムはWTO加盟に向けての協議で、越米通商協定(BTA)よりもさらに幅広い分野を網羅することで、外国投資誘致に弾みをつけたいとしている。 BTAでは、ベトナム側は20のサービス分野に関連する50項目について言及するに留まったが、WTOの協議では交通運輸、教育、観光、建設、医療などに関連する92項目に及んでいる。世界銀行(WB)ベトナム事務所のKlaus Rohland所長によると、「WTO加盟後はベトナムの輸出入市場の拡大に伴い、外国投資家の投資機会も拡大するだろう」と述べ、ベトナムのWTO正式加盟は2005年末もしくは2006年初めに実現するとの見解を示した。(以下省略)
WTO加盟が実現するかどうかの瀬戸際でのベトナムの必死さが伝わる。
【NNA7月27日】今秋にも予想されるベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟後の金融市場開放をにらんで、外国銀行が国内での活動を強化しており、銀行間の競争は今後さらに激化するとみられている。24日付トイバオキンテーが報じた。
英系の香港上海銀行(HSBC)はホーチミン市支店、南部カントー市駐在員事務所に続き、昨年ハノイに国内2番目の支店を開設した。両支店の資本金は 1,500万米ドルずつで、HSBC国内各支店の資本金3,000万米ドルは外資銀としては最大だという。同行の国内顧客全体に占める地場顧客の割合は、 3年前の3%から50%へと大きく拡大した。
マレーシアのメイバンクは昨年10月、ホーチミン市の駐在員事務所をハノイ支店に次ぐ国内2番目の支店に格上げした。英スタンダード・チャータード銀行も今年1月、ハノイ支店に次いで国内2番目の支店をホーチミン市に開設。米GEグループ傘下の GEマネーは6月、ハノイとホーチミン市に駐在員事務所を開設する認可を得た。台湾の華南銀行も今月半ば、ホーチミン市に資本金1,500万米ドルの支店を開設する認可を受けている。
昨年、外国銀行が開設した駐在員事務所は8つあり、閉鎖された駐在員事務所は3つある。今年はこれまでに、2つの駐在員事務所の活動が認可された。国内で活動中の外国銀行駐在員事務所の総数は49となった。
■地場への資本参加も
外国銀行が地場銀行に資本参加する動きも活発だ。民間商業銀行国内1位のサイゴン商信銀行(サコムバンク)株式の27%は、◇オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)◇世界銀行グループの国際金融公社(IFC)◇英ドラゴン・フィナンシャル・ホールディングス──が取得している。
スタンダード・チャータード銀行は昨年6月、民間商銀2位のアジア・コマーシャル銀行(ACB)株式の8.56%を取得。HSBCは今年初め、技術商業銀行(テクコムバンク)株式の10%を取得した。シンガポールのOCBC銀行はベトナム非国営企業銀行(VPバンク)株式の10%を取得する手続きを進めており、その後さらに10%を追加取得する計画だ。
■開放まもなく
WTO加盟に向けた米越2国間協議などの結果、◇外国銀行が地場銀行の株式を49%まで取得できる(現行規定では30%まで)◇外国銀行が100%外資で国内支店を数に制限なく開設できる(来年4月から)◇国内銀行と外国銀行支店・駐在員事務所の間の待遇格差を廃止する──などを内容とする金融市場開放が決まっている。
加盟に向けて当局も大わらわだが、関連企業も対応に追われた。今回正式加盟が決定したが、規制緩和が進むにつれベトナム国内の各分野の勢力図は劇的に変化することになる。
【NNA11月6日】ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟後、外国銀行は2010年までにほぼあらゆる業務への参入が認められるが、早くも地場銀行の敗退を懸念する声が出ている。
外国銀行は来年4月1日から、◇駐在員事務所◇商業銀行支店◇外資50%未満の合弁商業銀行◇合弁の融資会社◇外資100%の融資会社◇外資100%の銀行 ──を国内に設立することが可能となる。業務内容も、10年までにコンサルティングと銀行情報提供の2業務を除くあらゆる業務が可能となり、地場銀行と同等の扱いを受ける。
今年6月現在、地場銀行は◇国営商業銀行5行◇政策銀行1行◇開発銀行1行(5月に設立されたベトナム開発銀行)◇株式銀行37行──を中心に構成されている。国内の預金と融資の全体の90%近くは地場商銀が占めており、このうち国営商銀が70%と大きな比率を占めている。
外国銀行は、◇合弁銀行4行◇支店28店◇43の駐在員事務所──で構成されており、これらが国内の預金と融資の総額に占める比率は10%以下と小さい。
財務省金融科学研究センターのチャン・タイン・フエン所長は、外国銀行のシェアが低いことについて、「国営商銀を中心とする地場銀行に対する保護政策の結果にすぎない」と述べる。フエン所長はWTO加盟後は形勢が容易に逆転する可能性を指摘する。
■資金力も不足
商業銀行の資金力にも不安がある。05年初めの段階で、各国営商銀の資本金の合計はわずか21兆ドン(13億米ドル)で、融資総額は国内総生産(GDP)の55%の規模にすぎない。域内各国ではこの比率は80%程度だ。
国営商銀の1行当たりの自己資本金は平均2億~2億5,000万米ドル、域内の中堅銀行の規模で、株式銀行も含めて、資本金が1兆ドンを越える商銀はわずかだ。各行とも自己資金に対する利益率が6%程度しかなく、経営効率の悪さが指摘されている。域内各行の比率は13~15%とはるかに高い。
国連開発計画(UNDP)が昨年末に実施した調査では、銀行顧客(法人・個人)の45%が借り入れ先を地場銀行から外国銀行へ移す意思があり、50%が外国銀行のサービスを選び、50%が預金先を外国銀行にすると答えている。この調査結果がそのまま顧客の行動として実現すれば、地場銀行は約半数の顧客を失い、預金量も低下する恐れがある。2日付トイバオキンテーが報じた。
金融分野ではいきなりやばそうな雰囲気が。日本は金融ビッグバンから10年が過ぎた今でも、政府の手厚い保護と合従連衡によって大手の都市銀は踏みとどまったが、イギリスなんかの場合は開放と同時に外資に蹂躙されてしまったのは記憶に新しい。資金力のないベトナムの銀行はどう対応するのか。
【NNA11月15日】ベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟決定を受けて米下院は13日、ベトナムに最恵国待遇(PNTR)を付与する法案の採決を行ったが、賛成228 票、反対161票で、通過に必要な3分の2には届かず否決された。過半数の賛成票を得れば良い再提案時には通過する見通しだが、14日付ニューヨーク・タイムズ電子版は、「3分の2の賛成票獲得に自信を見せていたブッシュ大統領は、今週末にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加するためベトナム訪問を控えており、気まずい現象だ」と皮肉を込めて伝えた。
仮にPNTR法案が今後も否決されたままだと、ベトナムのWTO加盟に当たって米越2国間で結んだ協定が発効しないことになるが、実際にそうなる可能性は低く、米大統領府(ホワイトハウス)は今週中に法案の再提案と採決が行われることを期待している。その場合に過半数の賛成を得て通過すれば、ブッシュ大統領はAPEC首脳会議で、「米越関係の重要な一里塚が達成された」と語ることはできそうだ。
しかし、米国は先週行われた中間選挙で民主党が勝利し、来年1月以降、12年ぶりに上院、下院とも過半数を占めることが決まっている。民主党には、貿易自由化によって米国の雇用が脅かされることに反対する議員が多く、今回の法案否決は、ベトナムにとって今後状況が厳しくなることの前兆だという見方もある。
日本の外務省国際貿易課によると、米国議会がPNTR法案をいったん否決したケースは、モンゴルやキルギス、モルドバなどがあり、旧共産圏で市場経済化が不徹底な国に対しては決して珍しいことではないという。これらの国々も最終的にはPNTR待遇を獲得している。
確実かと思われていたベトナムに対する最恵国待遇が米議会で否決された。ベトナムはアメリカに本気で信用されてないのか。そうではなくいつものようなアメリカの完全なわがままだろう。自由貿易を主張しながらやってることは完全に保護貿易のアメリカは、ベトナムからの輸入制限を行う大義名分を失って輸出量が増大するのを恐れているわけである。他国には市場開放を求め、国内への輸入品にはダンピング税を課す。いつものアメリカの姿である。
2006年11月15日改訂