ベトナムのフーリガンは味噌を投げるようだ。欧州や南米の競技場では発炎筒や花火が飛び交う光景をよく目にするが、ベトナムではサーカー熱が高まっているとはいえ、まだまだ穏やかなものだ。無論、競技場で発煙筒なんて焚いたら懲役刑にまでなり兼ねないお国柄ということもあるのだが。
ベトナムでもっとも人気があるスポーツはなんと言ってもサッカーである。全国に統一されたプロリーグもあり、途上国のリーグながら各地へ遠征してリーグ戦が行われている。
現在首位を走り続けているのが、Hoang Anh Gia Lai(親会社が家具の製造販売を営むHoang Anh社で本拠地はGia Lai省)で、2位につけているのがNam Dinh(本拠地はNam Dinh省)である。昨今のベトナムのチーム運営は海外のそれと同様、資金のある企業がスポンサーとなりチームを広告媒体として利用しているのが一般的である。他のチームでは、十数年前に社員数人のタイル会社から出発し、今では先進国向けに内装建築資材の輸出まで手がけるようになって、社長は同選挙区から国会議員にまで成り上がってしまったというDongtam社がLong An省のチームのオーナーであったり、またACB銀行などもチームを持っている。
前出のHoang Anh Gia Laiは、東南アジア地域の最高プレーヤーとも称されるタイ代表のキアティーサックを金に物を言わせて連れてきたほどで、国内でも有数の大企業である。上述のタイ選手の引き抜き交渉では、同じチームの友人数人をともに連れてくることを移籍の条件に挙げられた同社だが、キアティーサック欲しさでHoang Anh Gia Laiはその条件を飲んだほどである。彼の活躍もあって現在リーグトップにいることを考慮すれば、高い買い物も無駄ではなかったといえようか。
本日、前出のHoang Anh Gia Laiが敗れ、Nam Dinhが勝てば首位が入れ替わるとのことで、ホームゲームのNam Dinhではかなりの盛り上がりを見せていた。試合前日のACB銀行の練習では、ファンがグランドや選手目がけて生卵やMam Tom(えびが原料の味噌。というより塩辛か)を投げつけての威嚇行為が新聞で報道された。正直Mam Tomはくさい。選手の気持ちとしても、生卵はいいけどそれだけはやめてくれといったところか。
報道の趣旨は最近Nam Dinhのファンが過激になる一方なので、それに対する懸念を示すという内容であったが、それと同時に新聞記事の裏側に見え隠れする権力からの警告だと読むこともできる。
一月ほど前にインドネシアのチームをNam Dinhのホームに迎えたアジアカップ(?)の試合で乱闘になり、Nam Dinhのゴールキーパーが相手選手を殴り倒して重態にさせるという事件がおきた。その選手はアフリカのどの国だったか忘れてしまったが、とにかく黒人でベトナム人ではなかったのだが、そんな事件がおきることからも、Nam Dinhというチームは選手もファンもちょっと頭がおかしいのかもしれない。
10月にはNam Dinhはインドネシアに赴き敵地でのゲームが待っている。地元のファンからは、早くも仕返しを予告されている。
その仕返しがまた事件になったら報告することにする。
因みに、Hoang Anh Gia LaiがDongtam Long Anに3-2で勝利したため首位は変わらず。
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