アルクという雑誌の企画で各国のライバル対決なる特集があったのを見つけた。日本で言えばさしづめ東京対大阪ってなところだろうが、記事に日本はない。まぁ意識してるのは大阪だけで、東京は大阪をライバルだなんて全く思ってはいないけど。実はその記事、昨年の5月号なのだが、面白いので紹介してみることにする。
ベトナム関連では南北都市対決と麺に関する記事が掲載されていた。麺はフォーとフーティウである。執筆者によると、「ベトナムを紹介した本には「ベトナム人の朝はフォーで始まる」などと書かれていることもあるが、フォーの本場はあくまでもハノイ。国民の全てが毎朝フォーを食べているわけではないのだ。」だそうである。確かに南部は朝食にフォーを食べている人は少ない。朝に食べる麺と言えば圧倒的にフーティウであろう。しかし、だからといってハノイの人たちが毎朝フォーばかり食ってることもないだろう。さらにこの人はフォーの本場はハノイだととにかく強調したいようだ。
「北部出身者も多いホーチミンには、フォーを食べさせる店はもちろんある。しかし、専門店なら「「Pho Hanoi」とフォーの本場であるハノイ出身者の店であることを強調する看板は欠かせない。」
この人あんまりベトナムには詳しくないようである。確かに書いてある店もあるだろう。でも、中心部で「旨い」とされる有名店にはあまりそんな看板は見あたらない。そもそもハノイのフォーとサイゴンのフォーは全く違う別物なのである。フエのブンボーフエとサイゴンのブンボーフエの味付けが全く違うように。その言い分はラーメンの本場は中国だと言うようなもんだ。基本的に北部や中部の食は貧しい。フエのブンボーが貧素なのと同じように、ハノイのフォーには基本的に具がないのである。当然外国人向けの店やある程度いい店に行けば肉も入ってるだろうし、最近はハノイも豊かになってきたから付け合わせの野菜も量や種類が増えたかもしれない。が、基本は具はネギのみ。それがフォーハノイなのだ。「Pho Hanoi」以外にも「Pho Bac Hai(北海)」という店名を見かけるが、それはつまり、具は入れてませんということを告白しているのである。嘘だけど。
というわけで、今さらフォーの本場がハノイだなんていうのはあんまり意味がないことではないか。それに、記事を読む限り南部でフォーの店を探すのは難しいような印象を受けるが、そんなことはない。少なくともフーティウだけを扱っている店と同じぐらいはフォーだけ売ってる店がある。
つづく
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